冬にオススメの、ぬくもりのある万年筆をまとめてみた
冬はぬくもりに敏感(意味深)、のぐちょ(@yuukinogutyo)です(^_^)
今回は久しぶりに万年筆ネタです♪
実は万年筆には「冬に向いている」ものがあるんです!
ボールペンや鉛筆を使っていると気にしないものですが、
万年筆はその特性上、季節によってちょっとした影響を受けます(^_^)
今回はその辺を踏まえ、冬にオススメの万年筆をご紹介します♪
”冬にオススメ”ってどういう意味?
服や小物って「冬向け」だったり「冬にオススメ」というのは分かりますが、
文房具なのに「冬にオススメ」ってどーゆーこと?
と思われた方も多いと思います。
ご想像の通り、通常の文房具においては冬とか夏とか季節を気にするのはデザイン程度でしょう(o^ω^o)
しかし、こと”万年筆”においては、冬に使うのに向いているものがあります。
それは木軸の万年筆です!
つまり、万年筆の持つ所が「木でできているもの」です。
僕が使っている木軸の万年筆ですヽ(*・ω・)ノ
「セーラー プロフィット30周年記念 ブライヤー」
ブライヤーという木は難燃性が高く、鉱物より軽量なのでタバコのパイプに使われたりしてます♪
完全にデザインにやられて購入しました(;゚∀゚)
元々セーラーの万年筆は書き味や字幅とかすごく好きで、それから出た限定万年筆。
僕は「限定」に弱くはないハズなのですが、1000本のみ販売だったのでつい…。
1本ずつシリアルナンバーが付いてます。
僕のは「0409」です(^_^)
なぜ木軸が冬に向いているのか?
万年筆は一度インクを吸引すればしばらく書くことができ、
インクが無くなればまた吸引。その繰り返しです♪
万年筆にとって一番厄介なトラブルが「インク漏れ」です。
冬になると、万年筆で書いているとインクの出る量が多かったり、ひどい時はインク漏れすることもあります。。
これには理由があって、
「手の温度によってインクタンク内の空気が膨張し、中に入っているインクを押し出してしまう」ためです。
最近の万年筆は改良の成果か、ほとんど漏れなくなりましたが、
インク量が増えてノートに書いたら裏抜けする、書き出しでボタっとインク出ちゃう、空けるたびにキャップ内側にインクがついてる…(*>_<)ということはちょいちょいあります。。
インク満タンの時は問題ありませんが、
使って行くなかでインクが減っていってインクタンクの中に空気とインク両方が入っている場合、
冷えた中の空気が暖房や手の温度に暖められて膨張してインクを押し出します。
ということは、暖房や手の温度が伝わりにくい素材で出来ていれば、インク漏れトラブルの心配は限りなく低くなるってことです(^ω^)
それが「木」なんです♪
木は熱伝導率が低く、万年筆内の温度が変わりにくいと言われてます。
外気温の変化がすぐに影響するわけではないので、インク漏れはもちろん、インク量に大きな影響を与えないのです。
以下は木材の熱伝導率です。
データ元:木材の基礎知識|木材ドットコム|マルホン
木の種類によって伝導率は様々ですが、他の材質に比べて熱伝導率が低いものが多いようです(^_^)
その理由は、木はパイプ状の細胞の集合体で、その細胞の中に空気が入っていて、
空気が熱伝導率が低いので温度差を吸収するため。
※上表の「空気」を参照
万年筆の軸の素材は色々ありますが、プラスチックが多く熱伝導率は「0.2前後」
そう考えると、木の熱伝導率の低さが分かります♪
気温の低い冬場には、触れても肌から熱が奪われず、ぬくもりを実感できるため、
木軸の方が心地よいと感じることもあります。
木軸のオススメ万年筆
ということでお待たせしました!
僕の考える「オススメの木軸万年筆」をご紹介します(o^ω^o)
例のごとく、高級路線は外しています(^_^;A
木の素材によって上は十何万とかもありますが、
今回は5万くらいまでを対象としました!
セーラー
1.寄木(箱根寄木細工)
Sailor 万年筆 セーラー 万年筆 寄木 箱根寄木細工 寄木製カートリッジインクケース付
江戸時代末期に創作され、200年の伝統を誇る世界に類のない独特の伝統木工芸「箱根寄木細工」です♪
可愛いですね(*´∀`*)
これにはカートリッジケースが付いてるので、落ち運びにも良さげです!
2.世界の銘木シリーズ
「銘木(めいぼく)」とは、稀少価値や鑑賞価値を有する木材の総称です。
天然の素材が感じられ、個々の美しい木目や色調・風合いを特長とした、同じものが二つとないこだわりの逸品万年筆(^_^)
2-1.黒柿
Sailor 万年筆 セーラー 万年筆 世界の銘木シリーズ 黒柿(くろがき)
「黒柿」は柿の木を伐採した時にまれに見つかる、幹の心材部の黒い縞模様の入った木材です。
2-2.花梨
Sailor 万年筆 セーラー 万年筆 世界の銘木シリーズ 花梨
「花梨」は素直な木目がおおく、光沢があります。
見た目は柔らかそうですが、実際は堅く強い木材です♪家具や楽器にも使われることが多いです(^_^)
2-3.橡(とち)
Sailor 万年筆 セーラー 万年筆 世界の銘木シリーズ 橡(とち)
橡は他の木材より絹糸光沢を持っていて、リップルマーク(さざ波模様)が特徴です。
ちょっと無骨になりやすい木軸の万年筆ですが、繊細で美しさがありますね♪
2-4.鉄刀木(たがやさん)
Sailor 万年筆 セーラー 万年筆 世界の銘木シリーズ 鉄刀木
鉄刀木は、唐木3大銘木の一つであり、刀でも切れないくらい硬いという名前の由来を持つ木です。
2-5.智頭杉(ちづすぎ)
Sailor 万年筆 セーラー 万年筆 世界の銘木シリーズ 智頭杉(ちづすぎ)
智頭杉は、鳥取県智頭町産の杉で、雪深い山中で育つため年輪が密で、まっすぐな節の少ない美しい木材。柾目のストライプが特徴です。
セーラーは日本の万年筆ブランドで、高品質で1本1本の個体差が少ないので、
不安なく選ぶことができます!
もちろん、素材が木なので、木の表情は1本1本違うと思いますが。
また、細身なので手があまり大きくない女性でも手軽に使いこなせると思います(*´∀`*)
平井木工挽物所
平井木工挽物所は、今では殆ど見る事のなくなった伝統工法「轆轤(ろくろ)」を用い、ボールペン・万年筆を作っています。
希少価値の高い銘木を厳選し、自然のままの木目の表情を大切にしながら挽き出して作っていて、一日で製作できるのは、わずか4、5本。
1.「カリンの瘤」
平井木工挽物所 万年筆 本漆塗り 雲舟シリーズ 14金ペン先 <ペン休め・正絹西陣織ペンケース付> カリンの瘤
この複雑な木目が引き込まれそうです!
2.「屋久杉」
平井木工挽物所 万年筆 本漆塗り 雲舟シリーズ 14金ペン先 <ペン休め・京都龍村ペンケース付> 屋久杉
世界遺産の屋久島で育った、樹齢1000年以上の杉を「屋久杉」と言います。
現在では、自然保護のため天然記念物に指定され、伐採できない銘木らしいです(^_^)
屋久杉の工芸品に使われるのは、江戸時代に伐採された切り株や、台風で倒れた木などです。
職人による本漆塗りで、重ね塗りによって艶と表情が出ます。
平井木工挽物所 万年筆 HIRAIMOKKOUHIKIMONOJYO 万年筆 雲舟シリーズ 屋久杉
こちらも同じ「屋久杉」ですが、本漆塗りではないタイプです。
お値段もその分安くなっています♪
3.「紫檀(したん)」
平井木工挽物所 万年筆 本漆塗り 雲舟シリーズ 14金ペン先 <ペン休め・正絹西陣織ペンケース付> 紫檀
銘木として古くからよく知られ、正倉院宝物などの高級唐木細工でも多く見られます!
今回紹介した以外にも沢山の銘木を使った作品があるので、是非見てみてくださいヽ(*・ω・)ノ
本漆塗のが艶や表情が豊かで、本当に美しいですが、本漆塗りじゃなくても
その伝統工芸師による手作りは、まさに職人の作品です♪
パイロット
1.カスタム「一位の木」
PILOT 万年筆 パイロット 万年筆 カスタム「一位の木」 FKV-5MK-M モクメ
「一位」の名は、一説によると仁徳天皇がこの木で笏(しゃく)を作らせて正一位を授けたことに由来すると言われます。
古来から神事の道具、神社仏閣の内外装、家具に多用されてきました。
筆記具の軸材としては、使うほどに独特の艶が出て、色あいに深みが増すのが魅力です♪
2.「槐(えんじゅ)」
PILOT 万年筆 パイロット 万年筆 カスタム槐 FKV-5MK-ME モクメ
日本には仏教伝来の頃に薬木として渡来。
のちに「延寿」という字が当てられ、長寿や魔除け・安産の御利益がある縁起のよい「幸せを呼ぶ樹」として珍重されてきました。
木質は硬く耐久性にすぐれ、美しく重厚な木目には独特の風情があり、古くから貴重な高級銘木として寺社建築の装飾や伝統工芸に用いられてきました。
お祝いの手紙やプレゼントで送りたくなる万年筆ですね(o^ω^o)
プラチナ万年筆
1.ブライヤー
Pen and message. 万年筆 & ステーショナリー
ブライヤーとは、地中海沿岸地方原産のエリカ・アルボリアというヒース科の落葉低木で、パイプの材料などにも使用される25~100年を経た株の塊状のこぶのことです!
ブライヤーの万年筆は僕も持ってますが、徐々に色合いが変わっていくのは、育っているようで愛着が湧きます(。・ω・。)ノ
2.屋久杉
PLATINUM 万年筆 プラチナ万年筆 万年筆 Platinum #3776 屋久杉 PTB-50000YN ヤクスギ
プラチナ万年筆でも「屋久杉」出してますね(*'-'*)
ほかのブランドとの違いは、特に樹齢3000年の厳選された屋久杉を使用してて、
1本1本異なる材料の良さを活かした万年筆を上屋久観光協会及び屋久町観光協会の協力を得て完成させていることです。
3000年ってもはや何のこっちゃって感じですが、繊細な木目はちょっと他のブランドとはレベルが違います(* ̄(エ) ̄*)
まとめ
ということで今回は「冬に向いている万年筆」をご紹介しました(`・ω・´)”
まとめますと、
・冬使うのに向いているのは木軸の万年筆
・のぐちょはセーラーのブライヤーの万年筆を使ってる
・万年筆にとって厄介な問題の一つが「インク漏れ」冬はそれが起こりやすい
・その原因は「インクタンク内の空気が暖房や手の温度で膨張して、タンク内のインクを押し出すから」
・万年筆の軸素材はプラスチックが多い
・木はプラスチックに比べて熱伝導率が低い(温度変化が伝わりにくい)
・木軸の万年筆はタンクへの温度変化が伝わりにくいので「インク漏れが起こりにくい」
・オススメの木軸万年筆をご紹介(記事を読んでね♪)※5万円以内
こうやって考えると、木の魅力と実力に改めて驚かされます。
ぬくもりや見た目だけでなく、そういった機能面でも良い働きをするんですね(*'-'*)
木軸の万年筆は経年変化するものが多いので、使っていくうちに色が変化したりします♪
ニスや漆塗りされてるとその変化は少ないですが、”育っていく”様子を見るのは楽しいです(*´∀`*)
万年筆には厳しい冬という季節を難なく乗り越える、その実用性は見逃せません!
今回紹介したブランドはいずれも国内メーカーです。
万年筆を使っていて思うのは「やはり国産万年筆の品質が高い」ということでした。
品質的には世界に通用しますし、”四季の気候の変化”や”様々な木を生かす技術”、それを生かす伝統工芸職人がいる。
そういった日本の良さを感じる事ができる万年筆だと思います(。・ω・。)ノ♪
年末年始はコタツに入って木軸万年筆で来年の目標考えたり手紙を書いたり…
ワクワクしますね♪
今日はクリスマスですね♪
♪Merry Christmas♪
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