日本刀の美しさと剣を振るときに考えていること
前回の妹の記事に、たくさんのリアクションをいただき、ありがとうございます!嬉しかったです♪
なにやらその記事が「週刊はてなブログ」さんの振り返りに選んでいただいたようで(=´ω`=)
嬉しくてスクショ撮っておきました(笑)←
小躍りしてて更新が遅れました、のぐちょ(@yuukinogutyo)です!
前回、妹が日本刀関連の職人であることを書きました。
妹が職人になるきっかけが「僕が居合刀を持っていたから」と書きました。
語弊があるといけないので補足します。念のため(^ ^;)
僕が持っていたのは居合刀でも”刃”が付いていないものです。当時は中学生だったので当然です。
真剣を持つには銃刀法関連の許可がなければダメですし、あくまで僕は趣味的に持っていただけなので。そっち(ヤ○ザ)の人間ではないので念のため…(・ω・`;)
って余計な心配か(笑)
まぁ世の中には「刀=真剣(切れる日本刀)」というイメージだけでなく「刀持ってる=危ない人(ヤ○ザ)」って思い込んでる方もいるのでね~。
そもそも日本刀ってどうやって作られてるの?
日本刀は凄く切れる!ってのは皆さんご存じかと思いますが、どうやって作られているのでしょうか?
詳しい作り方は以下の動画が分かりやすいです。
文部科学省が作成している「日本刀の職人たちシリーズ」
行程ごとに動画がありますので、興味が湧いたかたは関連動画も見てみてくださいね(*´∀`*)
日本刀として出来上がるまでに、たくさんの職人さんが関わっています。
刀鍛冶・・・刀の形をつくる
研ぎ師・・・刀身を磨いて刃をつける
白銀師・・・ハバキ(刀が抜けないように刀身につける金属)をつける
鞘師・・・刀身に合った鞘をつくる
塗り師・・・鞘に色を塗る(漆など)
柄巻師・・・柄(刀を持つ部分)
などなど。職人さんごとにこだわりがあって見ていて面白いです。
欧米の剣と何が違うの?
一つは「切る」という行為の性質、二つ目は美術品になるほどの「美しさ」です。
ざっくり言うと欧米の剣は「叩き切る」のを前提として作られており、日本刀は「押す・引く」ことで切れ味を出します。
詳細は専門家の方に任せるとして、日本刀は堅い鋼と柔らかい鋼の両方を兼ね備えているので、細いのに”しなる”ため折れにくいのです。欧米の剣のように真っすぐでなく曲線なのは、「押す・引く」ことで切れ味が出しやすい角度だからとも言われています。
美しさは説明できないので写真で。考えるんじゃない、感じr(略
刃のついてない居合刀とお土産屋の模造刀の違いは?
たいていの刃のついていない居合刀は、上記の切れる日本刀と同じ行程で作られています。柄も鮫皮を巻いてその上に絹や木綿の柄糸を巻いているので、刀を振ったときに滑りません。
お土産屋の模造刀は量産品で、鉄やステンレスを加工して作っただけのものです。
柄は樹脂製で柄糸がすべるため、まともに刀を振れません。
お土産屋さんで外人さんが喜々として模造刀を買っているのを見ると「惜しいなぁ」と思ってしまいます(; ^ω^)
刀は相手を斬るために振る、剣術っぽく見せるために振るのではない
妹と僕が持っているのは当然「居合刀」のほうです。
そして妹は居合道の有段者です。剣道じゃないですよ〜
居合道とは?
居合とは剣道の立合に対して居合という意味で、先(せん)、または後(ご)の先(せん)で鞘放れの一瞬に勝を制する必要上、創案された真剣の刀法です。坐居のとき、歩行するとき、その他いかなる時、ところに於いても正しい刀法と身体の運用を行えるよう錬磨し、己の心を治める武道です。
居合道では、刀を鞘に納めた状態から、仮想の敵に対して刀を抜き(抜刀)、敵を倒して刀を鞘に納める(納刀)までの業前(形)を中心に修練します。
抜刀と敵に対する攻撃(あるいは防御)が一体となっているところが、立合と大きく異なる点です。
「るろうに剣心」の緋村抜刀斎をイメージすると分かりやすいです!
刀を納めた状態から、鞘走りにより加速させた刀を一気に抜き、相手を斬り捨てる神速の抜刀術。そんなイメージで(´・ω・`)※イメージが大事です
剣道と違うのは相手と対面して対戦するわけではないこと、竹刀を使わないこと。
仮想の敵を想定して、刀を納めた状態から敵を倒して鞘に納めるまでの流れを修練するものです。目的なども含めたら色々ありますが割愛。
よく妹と話をしていたのは「剣を振る目的」でした。
居合道も流派や道場、都道府県など地域によって特徴が様々です。
そこで妹が言っていたのは「形だけキレイな演武の人がいる」「形のキレイさをことさらに指導してくる先生もいる」ということ。
妹は初めて指導いただいた居合の先生に「いかに相手を殺すかを考えて振りなさい」とアドバイスを受け、それを納得して日々修練していたようです。
だから居合っぽく見せる居合に違和感を覚え、それを指導してくる先生とは反りが合わなかったとか。
このご時世「いかに殺すか」なんて物騒な話だし、居合いをしてる人が皆そう考えているわけではありません。しかし相手が目の前にいない分、形式的になりやすく本来の目的が忘れられやすいのかもしれない。。
対戦ではなく演武だからこそ、ただ刀を振る人と、明確な敵をイメージしてそれをいかに斬るか考えて刀を振る人とでは、意識が全く異なるでしょう。
だから妹はキレイに美しく、女性らしくしなやかにを否定はしないが良しとしない。
「そんな太刀筋じゃ相手を斬れない」「その太刀筋だと(相手の体の)途中で止まる」「あれは剣術を剣術っぽくしようとしてる」そう言うのだ。
だから妹の演武はキレイさはないものの実践的な太刀筋かつ速い。。離れていても刀を振る音が聞こえてくる。いい音と悪い音があるらしいが、僕には分からない。
剣速がはやくて振ってるとき刀身が見えるとか見えないとか (これは母談)
妹曰く「力はいらない、むしろ邪魔。力を入れるのは一瞬、刀をコントロールしようとせず、刀の流れに逆らわない」
この感覚はもしかしたら、その居合道4段以上の段位になったから気づける領域なのかもしれない。あいにく僕は居合をやってないが、なんかやってみたくなってきた(←影響されやすい兄)
刀を振っている時の妹は力みを感じずしなやかだが、振り下ろす一瞬の殺気はブルっとする。もし実際に対峙したら動けなくなるかもな〜なんて
愛知では柳生新陰流がオススメと言われたが果たしてデビューするかどうか(・ω・ ;)
今はブログが楽しくて仕方ないからな〜♪